くつろぎの町角本屋さん

ずーっと昔からあの角にある、決して広くはない古びた本屋さん。でも何だか温かいその雰囲気。わたしのお気に入り。

ふと思いついた、くすっとくるような小話をあなたもSS投稿で発表してみてはいかがですか?

大型の家電量販店にて

Posted By on 2015年8月22日

少し遠出をして、大型の家電量販店に行ってきました。何を買う予定でもなかったのですが、そろそろ買い換えが必要になりそうな品々を、あらかじめいくつか下見する目的でした。
着いて驚いたのは、その人の多さ。人いきれでふっと肌に熱風が触れたように思いました。そして1フロア1フロアがとても広く、品数も我が家の近所の量販店に比べると雲泥の差でした。同伴してくれた友人曰く、1日居ても飽きないとのこと。確かにあれだけの品ぞろえであれば、1フロアを見て回るだけでも大変そうです。
とりあえず、まずは第1の目的であるパソコンのディスプレイのコーナーへ向かいました。我が家にあるのは年寄りで、パソコン側のドライブが認識したメディアを、ディスプレイ側で映せない、ということが続いていました。オンライン小説を読む際も、字が若干にじむように見えてきているような感じです。
長時間画面を眺めることも多いので、目に優しそうなモデルを物色していると、店員さんが声をかけてきてくれました。すわ、うまいこと言って買わせる気だな、と戦闘モードになったのもつかの間、こちらが知りたいことを丁寧に教えてくれ、特に無理強いすることもなくさわやかに去ってゆかれました。すっかり心奪われてしまい、買うならあの店だな、とひそかに心に決めてしまっています。

手に入らなかった服

Posted By on 2015年8月8日

先日のことです。パソコンでオンライン小説を読みながら、別タブでネットオークションの商品をだらだらと流し見していたところ、とある服が目に留まりました。それは某都会にあるという古着屋さんが出品しているもので、未使用品で状態はかなり良いと説明書きにありました。私の好きなブランドのポンチョです。
しかし、試着なしで服を買うのはかなりリスキーなことのように思えたため、入札をためらっていると、説明書きの下の方に、品番を電話で伝えて予約すれば、店頭にて試着が可能との記述があるのを発見しました。落札が確約されるわけではなく、あくまで試着のみとのことでしたが、それならばと翌日、さっそく電話予約してそのお店に向かいました。比較的近場にあるところで良かったです。
来たことのない町だったので、少し迷ってしまったのですが、何とか到着することが出来ました。人当たりの良さそうな店員さんに商品を持ってきてもらい、羽織り物だったのでその場でさっと着てみました。
なかなか良い感じのように思ったので、帰ったらさっそく入札してみよう、と足取りも軽く帰宅したのですが、ほんの数分の差でオークション終了、再出品もありませんでした。私にとってはちょっとしたミステリーです。

待ち合わせ中に見つけた小説

Posted By on 2015年7月24日

とある駅ビルで友人と待ち合わせしていた時のことです。ちょうど彼女が降りてくるはずのホームの出入り口近くに、小さな書店があります。そこはとある大手の書店で、ポイントカード持ちとしてはいつでも気軽に本を立ち読みして、買うにも何のためらいも要らない……というのが、とても気に入っています。
その中をぶらぶらしていると、ポップ付きで大量に平積みされている、とあるハードカバーの小説が目に留まりました。それはファンタジー小説がヒットしたことで有名な作家さんの新作で、賞を獲った旨が帯に大きく記されていました。これは!!と思いさっそく手に取り、ついつい読みふけってしまいました。
それは子供の日記のようなシンプルな書き出しで、すっかりその世界観に夢中になっているうちに、ふと私の肩を叩いた人が……。それは生ぬるい笑顔を浮かべた友人でした。その本が置かれていた場所は、売り出し中だけあって表から見てとても分かりやすい場所にあったため、私がじっと立ち読みしているのもすぐ分かったそうです。
探させてしまうような事態にならなくて良かったとほっとした反面、黙々と立ち読みしているところを見られたというのが、何となく恥ずかしかった出来事でした。

なかなか冷めないオムライス

Posted By on 2015年7月10日

オムライスが好きなので、時々友人と新しい店を開拓に行ったり、いつもの店で大好きなメニューを頬張ったりしています。先日行ってきたのはとある洋食屋さんで、不思議なことにいつまでも冷めないホカホカのオムライスを食べられると話題の場所でした。
ビルの中にあり、表からちょっと奥まったところにあるエレベーターで上ります。ちょうどお昼時だったためか、店内は混雑しており、しばらく待ってから席に通されました。真っ白なテーブルクロスとレースカーテンが、いかにも昔ながらの洋食屋さんといった雰囲気で、とても素敵でした。
オムライスは2種類ありました。トマトソースのものとデミグラスソースのものとのことだったので、お互いにシェアすべく、別々のものを頼みました。私が注文したのはトマトソースです。評判にたがわぬお味でした。トマトソースは酸味と甘みのバランスがちょうどよく、絶妙に絡み合っていて、ふわふわの卵ともよく合っていました。デミグラスソースは大人向けの味のように思いました。どっしりとコクがあってほろ苦い。そしてどちらも本当に、食べ終わるまで冷めていませんでした。私たちは2人とも、食べるペースが遅いにも関わらず、です。当たりのお店だったように思います。
帰り道、古書街で小説を探しがてら料理本なども見てきたのですが、冷めないオムライスの謎は未だに解けていません。

ぼーっとしている時に起こりがちなこと

Posted By on 2015年6月25日

どこかに移動する時、その手段が徒歩であれ乗用車であれ、ぼーっとしているとついつい行き慣れている方向へと身体が勝手に舵を切ってしまう、ということが、私にはよくあります。例えば車で移動している時、今晩の夕飯はどうしよう、だとか、そういえばあの作家さんの小説の新刊そろそろだな、なんて考えていると、目的地とは違う場所、例えばいつものスーパーだとか、書店に行く道だとかへとハンドルを切ってしまっているんです。
助手席に座っている人とのんびりおしゃべりをしていて、意識がそちらへと多めに割り振られている時にも起こります。目や耳はしっかり安全確認しているのですが、なぜかその時には間違った道だとは思わないんですよね……。そしていざアクションを起こした瞬間に「あっ」となるという。
笑ってしまったのが、遠方に住んでいる友人といっしょに電気街へ向かおうとした時です。2人でしっかり駅名や店の名前などを出しておしゃべりしていたのに、気付くと向かっていたのは反対方向への電車が出るホームでした。そこはお互いに何かと利用機会の多いホームで、2人で長いエスカレーターに乗っている最中に気付いた際には、降りるなりUターンして下りのそれに乗りました。私の周囲にはなかなかそういう人がいなかったので、ちょっと安心してしまった次第です。

友人との仲直り

Posted By on 2015年6月9日

1年以上会っていなかった友人から連絡がありました。付き合いを絶っていたわけではないのですが、何となく、徐々に気まずくなってそれっきり……といった感じでした。連絡があったのはスマホで、私が屋外にいる時でした。ディスプレイに映った彼女の名前を見た時、一瞬戸惑いを覚えました。一体どんな声を出して応対すれば良いのか分からなかったからです。とりあえずその場では取らずに、静かで落ち着ける場所に移動してから、改めて掛け直しました。
彼女の声のトーンは、最後に会った時とほとんど変わっていませんでした。お互いの近況などをぽつぽつと話し、久々にお茶でもどうか、という話になりました。昔は小説や映画等、趣味を同じくする仲間として親しくしてもらっていた人でしたから、このまま物別れに終わっても後悔するかと思い、承知しました。
後日、よく2人でお茶をした駅ナカの喫茶店で彼女と会いました。彼女はとても元気そうで、私も昔通りとはいかないまでも、親しく話をさせてもらいました。別れ際、彼女は私に連絡を取った理由を明かしてくれました。「このまま終わりたくなかった」そうです。実際、何かケンカをしたというわけではありませんでしたから、これからまた仲を深めていけたら……と思っています。

捨てられないなら買い取ってもらおう!

Posted By on 2015年5月26日

いらないものが家に多すぎて困ります。捨てられない性分って損ですね(笑)気に入っていたのに着なくなってしまったワンピース、えりまわりが伸びてしまったTシャツ、着古してぼろぼろになってしまった下着、一目ぼれして衝動買いしてみたものの子供用だったから履くことさえ出来なかった靴下…衣類関係でもゴミ袋3つでも収まらないほどたくさんあります。もういらないものなのに、どうしても捨てることができないんですよね。
他にもテフロンが傷ついて使い物にならなくなってしまったホットプレート、もらったものの使わなかったワッフルメーカーなんかの調理家電、何かのときにもらったお皿やマグカップ何かの食器、一番多いのは本でしょうか。もちろん欲しくて買ったものばかりなのですが、一度読んで満足してしまう作品がたくさん手元にあるのも事実です。
とはいえほぼ新品といえるようなものも多いので捨てるのはもったいない。と言うわけで古本屋さんや古着屋さん、リサイクルショップをめぐって買い取ってもらえるものは買い取ってもらってきました。ちょっとした臨時収入くらいのお金になったのでびっくり(笑)部屋の中も本棚もスッキリして、ちょっとさみしいくらいです。

私なりの追悼

Posted By on 2015年5月10日

昔から大好きだった作品があります。独特の世界観や、キャラクター性、コアなファンも多く、最初の作品の発表から何年も経っているのに未だに考察を討論するコアなファンも多いです。私はそこまでではないものの、何度も読み返したり、映像化された作品を見直したりするくらいでしょうか。新作が発表されるタイミングもばらばらですからネットの情報はこまめにチェックするようにしていますけどね。
でも、そんな情報の中にショッキングな情報が一つありました。それは、映像化されたときに主題歌を担当した歌手が若くして病魔に負けたというニュース。数年前から闘病していることは知っていたのですが、ついに旅立ってしまったようです。透き通った声という表現がぴったりな人で、その作品の事を抜きにしてもとても大好きな人だったのでとてもショックでした。
追悼の意味もこめて、作品を最初から読み返すことにしました。関連作品や同じ作家さんの枝分かれしたシリーズとかも含めたらかなりの量になるので、しばらくは退屈しないで済みそうです(笑)もちろん、映像作品もまた最初から見直します。こんなことが追悼になるのかと笑われるかもしれませんが、私なりの追悼なんです。

滅多に見られない美術品

Posted By on 2015年4月25日

個人蔵の、とても著名な美術品が十数年ぶりに展示されているというので、自宅からはかなり遠いところにある美術館に泊まりがけで行ってきました。そういうのって、次はいつ見られるかわかりませんから、この機会を逃すわけにはいきませんでした。
さて行ってみると、駅周辺はとても静かで落ち着いた町という印象だったのですが、美術館に着いてみると人で溢れかえっていました。目玉となっているそれの写真が大判のタペストリーとなって大々的に貼り出され、入場者数○万人突破!という張り紙もしてありました。展示室に入ると、その美術品を見るためだけの列がずらりと形成されているほど。とりあえず他の展示品を鑑賞してから並びました。
待つこと数十分。ついに目の前に、あのあこがれのアレが!とても興奮しました。時代小説や歴史小説などで有名な武具です。写真で見てディテールは知っていたのですが、肉眼で得られる情報量は、とてもとても、写真ではおっつかないものでした。研ぎ澄まされて、美しく、静謐で、凄みがあって……ああもう、何を言っても陳腐になってしまいます。それくらい美しく、迫力のあるものだったのです。機会があればもう一度目にしてみたいです。

ケンカの後に

Posted By on 2015年4月9日

心が弱っている時は、人の何気ない一言がグッサリと突き刺さることがありますね。先日、それで長年の友人とケンカになってしまいました。ちょうど仕事でミスが重なっていた時期で、友人はそんな私を慰めようとしてくれていたのですが、その時冗談で言ってくれた軽い一言が、その時の私には皮肉のように聞こえたのですね。電話口で大泣きしてしまい、お互いに罵り合った末に電話を切るという最悪の事態に陥ってしまいました。
それから2週間は連絡を取っていなかったと思います。すっかり彼女への悪感情で凝り固まってしまい、自分からは絶対に連絡しないようにしていました。でも、時間薬とはよく言ったもので、だんだん気持ちが落ち着いてくると、自分のしたことがわかってきたのですね。
仲直りしたい。こんなことで絶交なんてことにしたくない。そう強く思いました。そして、どうしても仲直りしたいなら、ちっぽけなプライドなど捨てるべき、とも。勇気を出して自分から連絡してみると、思っていたより気まずくならずに、落ち着いて話をすることができました。
あの時の罵り合いは、お互いの欠点を客観視するのに大変役立っていたことも、その時知りました。そしてそんなことが可能だったのは、やはり長年の信頼関係があったからだということも。
たどたどしいながらもいつものように小説や映画の話などをして、今ではかつてのような仲良しに戻っています。本当にありがたいことです。